在宅医療

平成19年6月放送分

 今回は、平成24年に療養病床の6割が削減されるという事態を受けて、その受け皿として注目されている在宅医療に関してお送りしました。ご出演は浦添市で在宅医療を積極的に実践されているかじまやークリニックの山里将進先生と、那覇市医師会介護保険担当理事で松城クリニック院長の山根邦夫先生です。
 療養病床の実に6割削減によって介護難民の発生が懸念されていますが、精神科病床も7万床が削減されるという事はあまり知られていません。財政主導のものの考え方が危機的医療崩壊を招いています。 山根先生からはこの辺の事情を詳しくお話頂きました。
 在宅医療と言うと訪問診療だけと思われがちですが、グループホームや小規模多機能居宅介護施設も在宅の範疇に入ります。実際のグループホームの様子も取材してきました。
 山里先生は在宅医療を実践されて40年という実績を基にその実態と今後の課題を詳しくお話頂いております。ITを中心とした様々な機器の改良により在宅医療が果たす医療の可能性が広がる一方、在宅医療を担う様々な人たちの連携、そして何よりも家族の介護力が果たす大きな役割を訴えて頂いています。
 現場取材をさせて頂いた比嘉さんは、あと3日の命と宣告われて在宅医療に切り替えられながらも、家族の大きな愛情に包まれながら生きる気力を取り戻され、今では支える家族と医療関係者に大きな勇気を与える存在になっています。在宅医療はそれを担う医療関係者にとっても勇気を頂ける貴重な経験をさせて頂いていますと言う、山里先生の表情は優しさにあふれています。
 本番収録が終わって、山里先生とご一緒にビールを飲みながら打ち上げをしていると、夜の12時過ぎに山里先生の携帯電話が鳴り、往診に行かれました。

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  写真(1):中央が山里先生、右が山根先生
写真(2):山里将進先生
写真(3):山根邦夫先生
写真(4):山里先生の訪問診療の様子
写真(5):山根先生のグループホームの様子

(担当理事 玉井 修)
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