那覇市医師会報表紙
2008年 秋季号(平成20年11月発行）
中山外科胃腸科医院 中山 良有
《表紙のことば》
「カッパドキアの奇岩」
カッパドキアはトルコの中央部（中央アナトリア地方）にあり、約1000万年前、エルゼス山（3917ｍ）などの噴火によって硬い玄武岩(溶岩)や柔らかい凝灰岩(火山灰)などの成分の異なる堆積物が200ｍもの高さに積もり、各層は雨や風などによる浸食の速度が異なるため、長い年月のあいだに奇妙な造形が出来上がった。荒涼とした大平原にキノコのような岩やラクダのような岩、イルカ、 ペンギン、犬、フクロウなどをわせるようなさまざまな形の岩があった。
カッパドキアは奇岩だけではなく初期キリスト教徒が隠れ住んだ洞窟や教会、数千人が住んだ迷路のような地下100ｍに作られ数階層の地下都市、B.C.1700年頃のヒッタイト遺跡などがある。パレスチナで生まれたキリスト教はこのカッパドキア地方で大きく発展し、ここからギリシャ、その他のヨーロッパ各地へと広がった。
カッパドキア地方がキリスト教とこれほど関係が深い所とは知らなかった。ちなみにカッパドキアから西方に大分離れたエーゲ海に面した古代都市遺跡エフェソスは聖パウロが伝道活動したところであり、また聖母マリアと聖ヨハネが生涯を閉じたところとして知られている。 （中山外科胃腸科医院）
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