那覇市医師会報表紙
2008年 春季号(平成20年5月発行)
石川眼科医院 院長 石川 秀夫
《表紙のことば》
「イジュの花にイシガケチョウ」
イジュは元々沖縄の方言名であるが和名として植物図鑑にもしっかり記載されている。奄美以南琉球列島の固有種で東南アジアにも広く分布している。熱帯地方では30mほどの大木にもなるらしい。
ヒメツバキ(姫椿)とは写真では区別がつかないほどそっくりだが、ヒメツバキは小笠原諸島の固有種でイジュとは別種(亜種)であると植物図鑑に書かれている。
椿、山茶花、茶の木と同じツバキ科の仲間で茶の木とイジュとは従姉妹ぐらいの関係になるらしい。
ゴールデンウィークの頃咲き始め季節感のないヤンバルの山を白く染める。
花弁は純白に近いが遠目には雄しべの黄色が混ざって少し柔らかなクリーム色に見える。
写真は恩納村赤間運動公園の近くで毎年イジュを見るために通っている所である。写真を撮るためにかなり近づいたのだが、吸蜜に熱心なイシガケチョウは逃げようともしなかった。
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